丁重語の「おります」
この
「おる」は、存在としての「居る」の時も使います。
「私ここに居ます。」 これは「居ます」という丁寧語です。
もっと丁重に言おうとしたら 「私ここにおります」 です。
この「おる」は「居る」というのを丁重に話しています。
また、「昔、北海道に住んでいました。」をもう少し丁重に相手に伝える時は、 「昔、北海道に住んでおりました。」と使います。
この「おる」も丁重語です。
自分がへりくだって(相手を立てる)北海道に住んでいるわけではありません。
そして、「私ここにおります」も、私がへりくだってここに座っているわけでもありません。
品良く丁重に相手に話しているという事です。
「へりくだっていない」丁重語とは
丁重語と謙譲語のへりくだるという使い方が少し分かりにくいという方は、もう少しゆっくり考えてみてください。
自分がへりくだっている訳では無い丁重語の言葉が「いたす」「おる」「申す」「存じる」「参る」などです。
この言葉は、相手に伝える時に丁重(品よく)に言っているだけです。
「すぐに行きます」を丁重に言う場合は、「すぐに参ります」と使います。
万が一相手を立てて自分はへりくだるとしたら「すぐに伺います」と使います。
「伺います」は相手を立てています。
丁重語まとめ
丁重語とは、
・相手に対して、丁重に述べている。
・自分のやっている事、そのほかの物事を丁重に相手に伝えている
とは言え、どちらも相手を大切に思っている気持ちに変わりは、ないと思います。
「その他の物事」とは、例えば「あのニュースご存知ですか?」と言う会話の答えで、「知っております」「存じおります」と答える時などです。
「存じる」も「いたす」も「おる」も謙譲語Ⅱ(丁重語)の分類です。
自分が、へりくだってはいません。
次からは尊敬語が始まります
ここまで、丁重語をお話ししてまいりました。
次回からは、「もっと相手を立てることを伝えましょう」と言うことで、尊敬語についてお話してまいります。
相手の動作を立てて話す、相手が主語になる言葉が「尊敬語」です。
「先生がお話になっています。」
“お・ご〇〇になる“が尊敬語です。
最近、相手が主語の言葉で尊敬語を使えなくなった人が増えています。
丁重語の次は尊敬語についてお話をしてまいります。
今日は丁重語の総集編をお伝えいたしました。
また次回お目にかかれることを楽しみにしております。
ごきげんよう💖