言葉と所作磨き教室

【第8回・言葉と所作磨き教室】日常的に使っていける尊敬語「くださる」

投稿日:

皆様ご機嫌いかがですか。

上質な言葉磨きプロデューサーのましのせつこでございます。

さて、今日は「近頃あまり聞かないけれど、日常的に正しく使って欲しい言葉」について、お伝えしてまいります。

ごく日常的に使って欲しいけれど、よく間違えて使われている言葉があります。

それは「くださる」という言葉です。

「この人がこんなふうにしてくださったんです」

「あの方が上手に教えてくださいました」等と使います。

この「くださる」という言葉、実は皆さんが間違って使っていらっしゃることが多いです。

「主語」を考えてみましょう


よく聞くのが「皆さんが今日は来ていただいて感謝しています。」です。

皆さんが・・?来ていただいて・・?

これは「皆さんが来てくれた」という言葉なので、“来ていただいた“を使うと“来てもらった”という言葉になります。

“もらう”の主語は「私達」です。

「皆様が来てくれた」は「くださった(尊敬語)」を使います。「皆様」が主語です。

「私達は皆様に来てもらった」は「来ていただいた(謙譲語)」を使います。「私達」が主語です。

ですが、最近よく聞くのは「いただいた」という言葉ばかりです。

これは「させていただきました」という、させていただく症候群が出てしまっているのだと思います。

主語を言った時点で次に続く言葉が決まります。

「くれる」と「もらう」を使い分ける


「相手」が主語なら、「相手」は「くれる」のみです。

「私達」が主語だったら「もらう」という動作になります。

ですから、相手が主語の時は「くださる」を使ってください。

「皆様が来てくださって感謝しています」

「私達は来ていただいて感謝しています」

主語を言った時点で「くれる」と「もらう」は必ず間違ってはならない言葉です。 (主語を言わなければ、どちらとも同じ意味で取れるのでOKです。)

まとめ


皆様がと言えば「くださる」

私達がと言えば「いただく」

「くれる」と「もらう」の関係は逆になることはありません。

そして「くださる」を使うことで、「あなたがしてくださったのよね」と言うような、相手への感謝や尊敬の言葉になります。

相手が主語だったら尊敬語の「くださる」

自分が主語だったら謙譲語の「いただく」

この使い分けをしっかりできるようになさってください。

それでは、また次回お目にかかれることを楽しみにしております。

ごきげんよう💖



→YouTubeチャンネル「言葉と所作磨き教室」


次ページ:
前ページ: